失敗に学ぶ会社経営の成功戦略2|経営能力強化の戦略

後継者育成とワンマン戦略とは?|失敗に学ぶ会社経営の成功戦略 その2

 

多くの中小企業経営者は成功に学ぶことに何の疑問も抱いていないが、じつは、成功は偶然の産物であり、本来、成功の法則というものは存在しない。

 

一方、失敗には法則があり、失敗するべくして失敗すると云われるほど、失敗の法則はあらゆる面で応用が効く。

 

この記事では、失敗に学ぶ会社経営の成功戦略と題して「後継者育成をしない社長」と「ワンマン社長」の失敗パターンについて、詳しく解説する。

 

 

成功の戦略を失敗から学ぶ

 

失敗には法則があり、失敗するべくして失敗すると云われるほど、失敗の法則はあらゆる面で応用が効く。

 

例えば、約三百年に亘り天下を治めた徳川幕府を開いた徳川家康は、織田信長、豊臣秀吉等々、時代を共にした武将の失敗事例を徹底的に学び、成功の礎を築いた。

 

天下の剣術家であった宮本武蔵が追求した剣は、勝負に勝つ剣ではなく、勝負に負けない剣だった。

 

日本のプロ野球界で選手・監督として活躍した野村克也氏は、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という肥前平戸藩主・松浦静山の名言を引用して失敗の理を語った。

 

会社経営も同様、失敗から学べることが沢山ある。以下に、後継者育成をしない社長とワンマン社長の失敗パターンを紹介する。経営能力強化の成功戦略に活かすことをお薦めする。

 

 

後継者育成の失敗に学ぶ成功戦略

 

中小企業の場合、後継者育成に失敗し、会社が倒産、或いは会社を閉鎖するケースが少なくない。

 

経営者も人間なので寿命がある。自分の寿命から逆算して、経営から引退する前に後継者を育成しようという気が起こっても不思議ではないが、なかなかうまく実践できていないのが多くの中小企業の実態である。

 

会社経営は、社長である経営者がいなければ成り立たない。また、中小企業は、経営者の能力が会社の業績に比例するので、後継者育成がなおさら重要になる。

 

当然ながら、経営能力のある経営者が会社からいなくなれば、会社の衰退リスクが高まり、会社の寿命が縮む。

 

後継者育成は10年はかかるので、経営者の仕事の中で、これほど長期的且つ重要な仕事はない。

 

倒産の危機に瀕した中小企業を数多く見てきたが、多くの案件で「後継者育成の失敗」が原因で会社が傾いていた。

 

つまり、後継者の経営能力さえ高めれば、会社の成功戦略が見えてくるのだ。

 

【関連記事】後継者の経営能力を高める実践ノウハウ

 

 

ワンマン経営の失敗に学ぶ成功戦略

 

ワンマン経営とは、独裁色の強い経営者が会社に君臨して、ひとりで経営采配している状態のことだ。

 

創業から一代で会社経営を行っていると、ワンマン経営に陥り易くなる。

 

ワンマン経営の強みは、意思決定のスピードが速いことだ。ワンマン社長が独りで経営判断を次々と裁決していくので、経営判断が当たり続ければ会社は急成長する。

 

しかし、天才的な経営の才能があったとしても、会社経営は生き物のようなものなので、全ての経営采配が見事に当たることは、まずあり得ない。

 

また、ワンマン経営の成功条件である「社員想い・数字に強い・右腕がいる」等の条件が揃っていないと、ワンマン経営が失敗し、会社の成長を阻害する課題が山積する。

 

倒産の危機に瀕した中小企業を数多く見てきたが「ワンマン経営」に失敗した会社は必ず会社が傾いていた。

 

つまり、ワンマン経営の成功なくして、会社経営の成功戦略は見えてこないのだ。

 

【関連記事】ワンマン経営の3つの成功条件

 

 

失敗を成功に転換する賢い戦略

 

当サイトの記事の約半数は会社経営の失敗事例に関連するものを掲載している。

 

なぜなら、会社経営において失敗事例ほど役に立つ経営ノウハウはないからだ。

 

資本力のない中小企業の場合、小さな失敗が、取り返しのつかない失敗に繋がることがある。数多くの失敗事例を経営に活かすことは、優れた成功戦略なのだ。