社長が最低限知るべき経営知識|経営の基礎知識なくして社長業の成功なし

経営者が最低限知るべき経営知識

 

経営の基礎知識なくして、会社経営の成功はあり得ない。

 

なぜなら、トップダウン構造にある中小企業は、経営者の能力次第で業績が決まるからだ。

 

この記事では、わたしが数多くの企業経営に関わった経験を元に、社長が最低限知るべき経営の知識について、詳しく解説する。

 

 

経営者の基本力が応用力を押し上げる

 

会社経営を成功に導くために必要な経営知識は膨大なので、ひとりの経営者がすべての経営知識を習得するには限界がある。

 

しかし、経営者が最低限知るべき基本の経営知識をないがしろにすることは許されない。衰退リスクが山積して、会社経営の成功が遠のくからだ。

 

社長業に必要な知見は様々だが、例えば、経営者の行動原理を明快にする「経営の目的・経営の仕組み・経営者の責任」などは、経営者が知るべき知識である。

 

また、会社の成長サイクルを整える「経営管理・営業販売・人事組織の基本知識」も社長業を円滑に運ぶうえで外すことができない知識だ。

 

こうした基本の経営知識を体得するほど、経営者の応用力は磨かれる。さらに、応用力が強化されるほど、逆境やピンチから脱する底力が増し、会社の経営基盤がますます盤石になる。

 

 

経営者が知るべき基本の経営知識

 

経営者が知るべき最低限の経営知識は「経営の目的・経営の仕組み・経営者の責任」の3つである。

 

この他にも、抑えるべき経営の知識は数多にあるが、最低限、この3つの経営知識が理解できれば、経営を大きく誤ることはない

 

経営の目的

経営の目的は、利益を拡大するために常に顧客を創造し続けるところにある。当たり前の話だが、顧客創造が途絶えると、簡単に経営が破たんする。つまり、顧客創造の活動量を増やし、今と未来の顧客のために全力を尽くすことが会社経営の成功条件になる。

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経営の仕組み

経営の仕組みは、お金を増やし続けるところにある。会社経営は、お金で始まり、お金で終わるので、お金を増やし続けない限り、会社は存続しない。つまり、お金の拡大を常に意識することが会社経営の成功条件になる。売上よりも利益、利益よりもお金、お金よりも売上の源泉となるお客様を意識する姿勢が安定経営を引き寄せるのだ。

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経営者の責任

経営者の責任はじつに重い。なぜなら、最高経営責任者である社長の決断の連続で会社の業績が形作られるからだ。経営責任を他人ごとにできない唯一無二の存在が経営者である。すべての経営責任を帰結させる姿勢が、会社経営の成功条件になる。また、すべての責任を背負う経営姿勢は、社員・顧客・取引先から信頼される源泉になるので、商売の安定度合いがますます盤石になる。

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この3つの経営知識をしっかり理解していれば、自ずと、経営者の行動原理が明快になり、経営を大きく誤るリスクが小さくなる。逆に、この3つの経営知識の理解が浅いと、行き当たりバッタリの会社経営に陥り、会社衰退のリスクが高まる。経営者の知識の精度ひとつで、会社の盛衰が決まることを忘れないでほしい。

 

 

会社経営で成功するために必要な経営知識

 

会社経営で成功するために必要な経営知識は「経営管理・営業販売・人事組織」の3つである。

 

会社経営に関わる経営の知識は数多にあるが、最低限、この3つの経営知識が理解できていれば、経営を大きく誤ることはない

 

経営管理の基本

経営管理の基本は、会社の数字をしっかり把握することに尽きる。経営活動のすべての結果は会社の数字に集約されるからだ。会社の数字を無視した経営に成功はない。成功する経営者ほど数字に強い。特に、数字を科学する管理会計のスキルは成功社長の必須スキルと言って過言ではない。

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営業販売の基本

営業販売の基本は、付加価値をしっかり研鑽することに尽きる。付加価値の研鑽ペースを緩めると事業価値が陳腐化し、市場競争を勝ち抜くことが困難になる。付加価値の研鑽に終わりはない。常に現状を超える改良改善、或いは、古い商品やサービスを新しくする取り組みが企業の盛衰を分かつ。

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人事組織の基本

人事組織の基本は、社員教育をしっかり実施することに尽きる。なぜなら、社員が成長しなければ会社が成長しないからだ。小さな会社ほど、経営者が先頭に立って社員教育をすることが成功の秘訣になる。また、社員を大切にしない会社に明るい未来はない。組織力と業績は比例関係にあるので、人が育つほどに会社は繁栄する。

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この3つの経営の基本知識をしっかり理解したうえで会社を経営すれば、自ずと、会社の成長サイクルが整う。逆に、この3つの経営の基本知識の理解が浅いと、成長から一転して、会社衰退のリスクが高まるので注意してほしい。

 

 

経営者が最低限知るべき経営の知識のまとめ

 

経営者が理解すべき経営の知識は際限なくあるが、経営者の行動原理を明快にするために必要な知識と、会社の成長サイクルを整えるために必要な知識は最低限抑えておきたい。

 

経営者の行動原理を明快にするために必要な知識は「経営の目的・経営の仕組み・経営者の責任」の3つの基本知識だ。そして、会社の成長サイクルを整えるために必要な知識は「経営管理・営業販売・人事組織」の3つの基本知識だ。

 

ちなみに、経営知識の習得は、すべて自前主義でやる必要はない

 

考えるのが面倒、考える時間がない場合は、外から知恵を借りて、必要な経営知識を習得する方法もある。

 

重要なのは、経営の基本知識の本質を理解することである。何れの経営知識も本質をしっかり理解し、実践と検証を繰り返して、知識を体得することが大切になる。

 

伊藤のワンポイント
 

経営の知識を深めたいなら「経営責任を全て背負うマインド」を持つことです。全責任を背負うと、経営者の探求心が高まる、仕事の精度が高まる、成功の分析や失敗の反省が緻密になる、など等、会社経営と向き合う姿勢が真摯になり、自然と経営の知識が深まります。社長の風格や威厳も高まるのでお薦めです。