経営ビジョンがない会社は成長しない。
なぜなら、経営ビジョンがないと、経営者の行動が行き当たりバッタリに陥り、衰退リスクが飛躍的に高まるからだ。
この記事では、経営ビジョンがない会社の衰退リスクについて、詳しく解説する。
会社が衰退する原因は、経営ビジョンにある。
事実、わたしが再建に関わった中小企業の殆どは、経営者が確固たる経営ビジョンを持っていなかったために事業活動が迷走し、業績低迷に陥っていた。
例えば、次のようなケースは、確固たる経営ビジョンがない会社にありがちな典型的な弊害だ。
☑経営者の公私混同が酷い
☑経営理念や行動指針がない
☑経営方針に一貫性がなく、方針がコロコロ変わる
☑商品開発方針や顧客ターゲットが明確になっていない
☑顧客の不満を放置している、或いは、顧客の不満に気がついていない
☑社員満足度と顧客満足度を追求していない
☑社長と社員の方向性がバラバラになっている
☑社員間や部門間など、組織内の協力体制が希薄になっている
上記項目に一つでも当てはまる項目があれば、確固たる経営ビジョンが運用されていないと言わざる得ない。
加えて、確固たる経営ビジョンを持たない行き当たりバッタリの会社経営に陥っていると推測できる。
経営者が経営ビジョンを持っていないと、組織力の低下と共に、会社全体の生産性が加速度的に低下していき、少しのきっかけで会社が衰退しかねない。
組織の力は、分散させるよりも一点に集中させた方が、会社の成長スピードが速まる。
会社の衰退リスクを払しょくし、会社の成長スピードを加速させるには、経営者が確固たる経営ビジョンを掲げて、組織の力を一点に集中させる必要があるのだ。
経営ビジョンとは「将来のあるべき企業の姿」を明らかにしたものであり、そこに至るための方針や思考、並びに行動基準を明確にしたものである。
中小企業の成長発展を後押しする経営ビジョン作りにおいて不可欠な要素は「経営理念・数値目標・教育方針」の3つのポイントだ。
経営理念は、会社の強みと顧客ターゲットを明確にするので経営ビジョンに欠かせない。
例えば、経営理念があれば、経営資源が会社の強みと顧客ターゲット層に集中するので、会社の成長が一段と加速する。
経営理念の作り方は当サイト内の「会社の経営理念はなぜ必要なのか?」で解説しているので、是非とも参考にしてほしい。
数値目標は、事業活動の効率化を推進し、会社全体の生産性を高めるので、成長を後押しする経営ビジョンに欠かせない。
例えば、数値目標があれば、現状と目標のギャップを正確に捉えることが出来るので、ムダな努力をすることなく、目標達成に邁進できる。
数値目標の作り方は当サイト内の「会社を拡大する正しい利益目標の立て方」で解説しているので、是非とも参考にしてほしい。
教育方針は、社員の能力開発を後押しし、組織力を向上させるので、経営ビジョンに欠かせない。
例えば、全社員の能力が現状比1.5倍になれば、会社の成長は間違いなく加速する。また、明確な教育方針は社員の離職を防ぐ効果もある。
教育方針の作り方は当サイト内の「強い組織を作り上げる実践ノウハウ」で解説しているので、是非とも参考にしてほしい。
経営ビジョンなくして、会社の成長なし。
経営ビジョンは、それほどに重要な要素である。
中小企業の場合は、創業者から代が下るたびに、経営ビジョンが曖昧になっていくケースが多い。
繰り返すが、経営ビジョンがないと、経営者の行動が行き当たりバッタリに陥り、会社の衰退リスクが飛躍的に高まる。
確固たる「経営理念・数値目標・教育方針」を核とした経営ビジョンが掲げられているか否か、一度点検してみてほしい。
ビジョンなき会社経営は軸足がブレ易く、少しのきっかけで衰退してしまうことがあります。一代で大会社を作った経営者ほど経営ビジョンを大切にしています。成功社長の中には、創業時に販売や製造計画よりも先に、経営ビジョンを書き上げた経営者もいます。悩んだ時や不安な時ほど、経営ビジョンを大切にしてください。