失敗に学ぶ会社経営の成功戦略1|業績拡大の戦略

数字と利益重視の戦略とは?|失敗に学ぶ会社経営の成功戦略 その1

 

多くの中小企業経営者は成功に学ぶことに何の疑問も抱いていないが、じつは、成功は偶然の産物であり、本来、成功の法則というものは存在しない。

 

一方、失敗には法則があり、失敗するべくして失敗すると云われるほど、失敗の法則はあらゆる面で応用が効く。

 

この記事では、失敗に学ぶ会社経営の成功戦略と題して「数字弱い社長」と「利益軽視の社長」の失敗パターンについて、詳しく解説する。

 

 

成功の戦略を失敗から学ぶ

 

失敗には法則があり、失敗するべくして失敗すると云われるほど、失敗の法則はあらゆる面で応用が効く。

 

例えば、約三百年に亘り天下を治めた徳川幕府を開いた徳川家康は、織田信長、豊臣秀吉等々、時代を共にした武将の失敗事例を徹底的に学び、成功の礎を築いた。

 

天下の剣術家であった宮本武蔵が追求した剣は、勝負に勝つ剣ではなく、勝負に負けない剣だった。

 

日本のプロ野球界で選手・監督として活躍した野村克也氏は、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という肥前平戸藩主・松浦静山の名言を引用して失敗の理を語った。

 

会社経営も同様、失敗から学べることが沢山ある。以下に、数字弱い社長と利益軽視の社長の失敗パターンを紹介する。業績拡大の成功戦略に活かすことをお薦めする。

 

 

数字に弱い経営者の失敗に学ぶ成功戦略

 

数字に強い経営者は、業績理解が深く、合理的かつ確実性の高い経営采配を起点に業績を伸ばす。

 

一方、数字に弱い経営者は、会社の業績把握が曖昧なので、合理的かつ確実性の高い経営采配を揮うことができず、業績悪化に陥りやすい。

 

わたしの経験上、数字に弱い経営者は、一度会社が衰退し始めると、業績回復の手ごたえを掴むことなく、最後はお手上げ、といった失敗パターンが多い。

 

どんなに良い商品を販売していようが、どんなに良いサービスを提供していようが、どんなに良い社員を抱えていようが、会社が倒産すれば何もかもお終いである。経営者も社員も取引先も、関係者全員が一瞬で不幸になる。

 

倒産の危機に瀕した中小企業を数多く見てきたが、ほぼすべての案件で「数字に弱い」という経営者ひとりの能力不足が原因で会社が傾いていた。

 

つまり、数字にさえ強くなれば、会社の成功戦略が見えてくるのだ。

 

【関連記事】会社の数字に強くなる方法

 

 

利益軽視の経営者の失敗に学ぶ成功戦略

 

利益を重視している多くの経営者は、高い利益意識を組織全体に定着させて、業績を伸ばしている。

 

一方、利益を重視しない多くの経営者は、売上一辺倒の経営方針を推進し、業績の伸び悩みに陥っている。

 

売上至上主義の欠点は「利益」の重要性を見落とすところにあり、例えば、経営者が売上至上主義だと、売上の増減に一喜一憂するばかりで、肝心の利益に意識が届かない。

 

売上が増加している一方で、利益が減少し、赤字額が拡大していることはよくあることである。

 

会社の利益は、成長投資の原資であり、安定経営を支える大切な要素になる。利益があるからこそ、投資を行うことができ、会社の更なる成長が望めるのだ。

 

一方、利益がなければ投資を行うことができないので、会社は衰退するばかりとなる。さらに、利益がマイナスになると何れ会社の資金が底をつき、会社が倒産する。会社が倒産すれば全ての関係者全員が一瞬で不幸になる。

 

倒産の危機に瀕した中小企業を数多く見てきたが、ほぼすべての案件で「利益を重視しない」という経営者ひとりの意識の欠落が原因で会社が傾いていた。

 

つまり、利益さえ重視すれば、会社の成功戦略が見えてくるのだ。

 

【関連記事】会社の利益を上げる5つの方法

 

 

失敗を成功に転換する賢い戦略

 

当サイトの記事の約半数は会社経営の失敗事例に関連するものを掲載している。

 

なぜなら、会社経営において失敗事例ほど役に立つ経営ノウハウはないからだ。

 

資本力のない中小企業は、小さな失敗が、取り返しのつかない失敗に繋がることがある。数多くの失敗事例を経営に活かすことは、優れた成功戦略なのだ。