ライバルを意識し過ぎるな。それよりも自社を見つめよ


ライバルを意識し過ぎる必要なない。


それよりも自社の数字・社員・顧客を見つめることの方が何倍も重要だ。


なぜなら、ライバルを意識し過ぎると、後追いマインドが根付いて、ライバルに追い付くことはできても、追い抜くことがなかなか出来ないからだ。


ライバルを意識するのではなく、


自社の数字・社員・顧客をより良くしたい、という意識を持つと、自分を追い越すマインドが根付くので、柔軟な発想が出やすくなり、ライバルに圧倒的な差をつけ易くなる。


ライバルではなく、自分を競争相手にすることが、着実に実力を付け、他者に差をつける正攻法になるのだ。


数字・社員・顧客には、良くも悪くも結果がストレートに現れる。


また、会社の課題やリスクも、数字・社員・顧客にストレートに現れる。


ライバルではなく、自社の数字・社員・顧客を見つめることが、繁栄のきっかけやチャンスを引き寄せる確かな方法であり、経営基盤を磨く効率的な方法だ。


自社の数字・社員・顧客をどう見れば良いのか


事業活動の結果、あるいは、経営課題やリスクは数字・社員・顧客に必ず現れる。


重要なのは、数字・社員・顧客に現れた好不調の兆候を素早くキャッチアップし、経営采配に活かすことだ。


例えば、


数字は、現金・純資産の減少、売上・経常利益の減少など、重要な数字の悪化が不調のサインになる。


社員のパフォーマンスは、ハキハキ・イキイキ・ニコニコ・キビキビといった動きが鈍くなると不調のサインになる。


顧客の反応は、リピート低下、離脱加速、新規流入減少、購入単価低下等の兆候が不調のサインになる。


数字・社員・顧客の何れかに上記のような不調の兆候が現れたら、必ず原因を特定する癖をつけると良い。


逆に、好調な時は、今の経営采配が合っている証拠なので、積極的に今の采配を拡大、あるいは加速すれば良い。


とにかく、会社の繁栄にライバルは関係ない。


自社の数字・社員・顧客をより良くしたいという強烈な姿勢が、繁栄のきっかけやチャンスを引き寄せ、経営基盤を盤石にする。ライバルではなく、自分との勝負に勝つ会社が生き残るのだ。


(この記事は2025年12月に執筆掲載しました)


筆者プロフィール

ビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」