中小企業にとって価格競争力は会社の盛衰を分かつ重要な要素になる。
資本力に劣る中小企業が価格競争に巻き込まれると、衰退リスクが飛躍的に高まるからだ。
この記事では、中小企業の価格競争力を高める方法、並びに、商品の値崩れを防ぐ重要ポイントについて、詳しく解説する。
価格競争力について、詳しく解説する。
価格競争力とは、商品やサービスの価格を競合他社の同種商品、あるいは、類似商品と比較した時の優劣の指標だ。
競合他社よりも価格競争力が優れている企業は、値崩れが起きにくく、適正価格での販売が容易になる。もしくは、低価格であっても採算が取れる事業基盤を有している。
一方、競合他社よりも価格競争力に劣る企業は、値崩れと共に、価格競争に巻き込まれ易く、適正価格での販売が難しくなる。
さらに、価格競争の末に採算割れにまで追い込まれると、商品やサービスの価値を高める成長投資も鈍化するので、会社の衰退リスクがますます高まる。価格競争力が企業の盛衰を分かつ重要な要素と言われる所以はここにある。
なお、商品等の性能やスペックが同等であっても、競合他社にはない唯一無二の付加価値など(販売力・営業力・独自性・特許等)、価格以外の競争力のことを非価格競争力と言う。当然、非価格競争力を強化するほど、企業の価格競争力は高まる。
価格競争力が低下する原因について、詳しく解説する。
価格競争力は、需給バランスに連動し、高まったり、低下したりする。
例えば、商品やサービスの供給が需要を上回ると価格は低下し、商品等の供給が需要に追い付かなくなると価格は高まる。
以下、商品やサービスの供給が需要を上回り、価格競争力が低下する典型例を挙げる。
以上のような事態が起きると、商品やサービスの供給が需要を上回り、価格競争力が低下する。
価格競争力が低下する事態(サイン)を見逃すと、その瞬間から衰退リスクが高まるので、冷静かつ客観的な視点で定期的に自社の商品価格を点検することが大切だ。
最後に、価格競争力を高める方法について、詳しく解説する。
価格競争力を高める方法は難しくない。商品等の供給が、常に需要に追い付かない状況を意図的に作ればよい。
つまり、飽きない、信用がある、買えない、予約できない、代替品がない、ナンバーワン、オンリーワン、常にウエイティングがある等の状況を適度に作る企業努力を継続すればよいのだ。
以下、商品やサービスの供給が、需要に追い付かない状況を作る有効策を挙げる。
以上のような取り組みを定着させると価格競争力が高まり、商品やサービスの供給が、常に需要を下回り易くなる。
新たに出した商品やサービスの価格が、時間の経過と共にどんどん下がっていっては顧客の信頼を得ることはできない。
本当に良い商品は、常に進化し、安易に値崩れせず、高い価格競争力を持続する商品であり、そうした商品を提供する経営姿勢が顧客の信用を引き寄せ、さらには価格競争力を高める源泉になるのだ。