新規事業を作る仕事は、会社成長に欠かせない。
なぜなら、既存事業は必ずどこかで成長ピークを迎えるからだ。
この記事では、事業拡大を加速する新規事業の作り方について、詳しく解説する。
会社の持続的成長を成し遂げるには、既存事業を成長ピークに持っていくことも欠かせないが、将来の収益源になり得る新規事業を定期的に作ることも不可欠になる。
当然ながら、新規事業を作ることなく日々を過ごしていては、既存事業の衰退とともに、会社も衰退の一途を辿ってしまうかも知れない。
新規事業を成功に導くには、新しい価値観を絶えず市場に示す経営姿勢が欠かせないが、新規事業を作ることは、決して大げさなものではない。
新しい商品やサービスを市場に提供することも立派な新規事業であり、大きな投資をせずとも、新規事業を作る方法はたくさんある。
ただし、新規事業には、必ず、失敗リスクがついて回ることを忘れてはならない。
事実、新規事業が原因で会社が衰退したケースは数多にある。新規事業で失敗しないためには、成功する新規事業の作り方をしっかり理解することが大切だ。
成功する新規事業の作り方の解説に入る前に、そもそも事業を構成する要因とは何かという点について解説する。
事業を構成する要因は「市場」と「商品」の二つしかなく、この二つの一方が欠けると事業は成り立たない。
つまり、新規事業を作る公式は、次の3つのパターンが考えられる。
①既存の市場に新しい商品を投入する
②既存の商品を新しい市場に投入する
③新しい商品を新しい市場に投入する
ちなみに、それぞれの新規事業の成功率は、①>②>③となる。
③番の新しい商品を新しい市場に投入するパターンで作った新規事業は、成功率がゼロに近いので手を出さない方が良い。(素人分野で成功できるほど事業経営は甘くない)
②番の既存の商品を新しい市場に投入するパターンで作った新規事業は、それなりの広告や資本力を要するので中小企業にあまり向いてない。(ITなどの安価な技術を活用した巧みな広告を展開すれば成功率が多少上がる)
新規事業の作り方で成功率が最も高いのは①番で「既存の市場に新しい商品を投入する(逆もまた然り)」になる。
例えば、書籍販売のネット市場に電子書籍という新商品を投入すれば、比較的簡単に新規事業を成功に導くことができる。
既存の市場へ新しい商品を投入するパターンで新規事業を作る際の注意点は、新商品の付加価値になる。
当たり前だが、既存商品を上回る付加価値が新商品に備わっていなければ、市場に受け入れられることはない。
先の電子書籍の場合は、既存の書籍より安価で場所を取らない、という付加価値があるので問題ないが、既存商品を上回る付加価値が新商品に無ければ、新規事業は確実に失敗する。
また、優れた新規事業を作るには、既存商品の深掘りが欠かせない。
例えば、経営資源を十分に有効活用しているか、商品改良の余地はないか、新しい用途はないか、新しい技術を取り入れて商品の付加価値を上げられないか、など等、深掘りの余地は無限にあるものだ。
深掘り活動は、新規事業アイデアの源泉になる技術やノウハウの蓄積に繋がるので、決して疎かにしてはならない。
日頃の深掘り活動の質が、新規事業の成功率を高める都いっても過言ではない。
新規事業は企業成長の絶対条件になります。ですから、成功パターンをしっかり作り込んで、展開することが大切になります。解説した通り、新規事業の成功率が高いのは本業の派生ビジネスです。新規事業のアイデアは、本業の深掘りから生まれますので、決して疎かにしないでください。