売れる営業マンが持っている売る力を徹底解説|モノを売る技術・戦略・コツ

売れる営業マンが持っている売る力を徹底解説|モノを売る技術・戦略・コツ

 

会社経営は商品やサービスを売って初めて成り立つ。

 

従って、売れる営業マンを育成し、会社の売る力を強化し続けないと、たとえ卓越した技術やノウハウがあったとしても、何れ会社が衰退する。

 

また、ビジネスのなかで最も難易度の高い仕事が「モノを売る(売上を作る)」仕事なので、いかにして売れる営業マンを育成するかが、ライバル企業に差をつけるポイントになる。

 

売れる営業マンほど売れる法則を理解し、明快な判断基準と自信をもってモノを売っている。

 

この記事では、売れる営業マンが持っている売る力について、詳しく解説する。

 

 

売る力その1「売る姿勢」

 

売る力その1は「売る姿勢」について解説する。

 

売る姿勢で最も重要なのは、顧客の要望を聞き出す事である。こちらから一方通行で話していては、相手が引いてしまい、要望や本音が隠される。売る側が聞き役になり、要望を聞き出したところで、その要望に合致する商品を提案する、これが売れる営業マンが実践している正攻法だ。

 

また、提案商品の説明は30秒以内にまとめることも重要だ。30秒以内に「どんなメリットの商品を誰にいくらで提供できる」という具体的説明ができると、相手は内容を即座に理解するし、購入決定権のある人への説明や口コミもスムーズに運ぶ。

 

そして、提案商品は複数商品よりも、1つに絞った方が相手を説得しやすくなる。3つも4つも提案して全てが破断になるより、顧客のメリットに適う1つのアイテムに全力を傾けた方が営業マンも売りやすくなるし、顧客側も買いやすくなる。

 

 

売る力その2「価格の妥当性」

 

売る力その2は「価格の妥当性」について解説する。

 

営業マンが商品価格の妥当性を訴求する方法は「原価・競合・付加価値」の3つのアプローチがある。

 

同じ商品であっても、相手が高いと思うか安いと思うかは、価格のアプローチで決まるので、売る力を身につけるうえで非常に重要なポイントになる。

 

原価で価格の妥当性を訴求する方法は、原価の公開が前提になる。当然ながら、顧客側の興味の対象が価格だけになってしまうので、売れる営業マンは採用しない。

 

競合で価格の妥当性を訴求する方法は、ライバル企業の価格が基準になる。ライバル企業が値引合戦を仕掛けた途端に安値競争に突入し、会社の体力が加速度的に衰弱するので、売れる営業マンは採用しない。

 

付加価値で価格の妥当性を訴求する方法は、売れる営業マンが実践している方法である。なぜなら、価格を上回る付加価値が提示できた段階で割安感が演出され、原価やライバル企業に関係なく商品が売れるからだ。商品付加価値を多角的視点で捉えて、明快に提案するスキルを兼ね添えているのも売れる営業マンの特徴だ。

 

 

売る力その3「売り込む顧客」

 

売る力その3は「売り込む顧客」について解説する。

 

売り込む顧客は二種類しかいない。「新規」か「既存」かである。

 

売り込みを優先すべき顧客は断然「既存顧客」になる。なぜなら、既存顧客の購入単価は新規顧客の数倍に達するからだ。

 

高客単価の既存顧客が増えるほど紹介等の口コミや宣伝効果も高まり、営業効率がどんどん向上するので、既存顧客への売り込みが会社の売る力を引き上げる秘訣になる。

 

新規顧客への売り込みは、2回売り込んで売れなかったら一度捨てるという基準を設けると良い。3回売り込んでも成約しない場合は、成約率が殆ど期待できないので、諦めて新しい別の新規や既存顧客への売り込みに時間を使った方が全体の売上成約率が上がる。

 

※ここでいう新規顧客への売り込みとはお互い同じテーブルに座ってじっくり商談を実施したことを指す。従って、飛び込み営業や電話営業の回数ではない

 

 

売る力その4「売値の選択肢」

 

売る力その4は「売値の選択肢」について解説する。

 

売値の選択肢は非常に重要で、例えば、売値の選択肢が1つしかないと買いにくく、売値の選択肢が複数あると買いやすいというのが、顧客の購買心理である。

 

例えば、紳士靴売り場で、1万円の靴しか置いていない店は、比較対象がライバル店になるので、その場で購入の決断をするのが難しくなる。1万円と2万円のふたつの選択の場合は、高いか安いかの判断が曖昧になり、同様に購入の決断をするのが難しくなる。

 

ここに、1万円、2万円、5万円と3つの選択肢を提供すると、そのお店の中で価格の妥当性を判断できるので、自信を持って購入できるようになる。

 

価格選択肢の基本は松竹梅と云われているように、最低、3つの選択肢を提供することが売れる営業マンが実践している正攻法だ。

 

 

売る力その5「売る目的」

 

売る力その5は「売る目的」について解説する。

 

商品は、顧客の買う目的と売る目的が合致した時に売れる

 

つまり、顧客の買う目的を知ることが、売る力を高める秘訣になるのだ。

 

顧客が商品を買う目的はさまざまあるが、例えば、必要だから、便利だから、お得だから、良いものだから、オシャレだから、高級品だから、贅沢できるから、珍しいから、好きだから、評判だから、健康のため、美容のため、投資のため、他人のため、見栄のため、など等、顧客の消費活動には必ず目的がある。

 

当然ながら、顧客の買う目的は、同じ商品であっても顧客によって十人十色である。

 

売れる営業マンは、顧客の真理を読んで、顧客の買う目的に合わせてセールストークを構築している。自ずと、セールストークは腑に落ちるものになるし、成約率も格段に上がる。

 

 

売れる営業マンの特徴と習慣のまとめ

 

会社経営は商品やサービスを売って初めて成り立つので、売れる営業マンを育成し、会社の売る力を強化し続けないと、たとえ卓越した技術やノウハウがあったとしても、何れ会社が衰退する。

 

この記事では、売れる営業マンの特徴と習慣を5つの視点で詳しく解説したが、最後にもう一度おさらいする。

 

売れる営業マンは聞き上手

売れる営業マンは聞き上手で、商品のストロングポイントを30秒以内で明快に提案することができる。さらに、売り込む商品を顧客の要望に合わせて絞り込み、買いやすい環境を整えている。

 

売れる営業マンは価格を気にしていない

売れる営業マンは価格を気にしていない。商品付加価値を多角的視点で捉えて、明快に付加価値価値を伝えるスキルを持っているので、常に価格を上回る割安感を演出している。

 

売れる営業マンは売り込む相手を熟知している

売れる営業マンは新規と既存顧客への売り込み方を心得ている。新規顧客には2回程度のアタックで一呼吸置き、優良な既存顧客には徹底的にアタックをかけている。常に営業効率を上げるための動きに徹し、紹介等の口コミや宣伝効果、並びに、売上の成約率を最大化している。

 

売れる営業マンは価格の選択肢を提示している

売れる営業マンは松竹梅的な価格の選択肢を常に顧客に与え、顧客自身が価格の妥当性を考え、自信を持って購入できるような環境をしっかり演出している。

 

売れる営業マンは顧客の真理を読んでいる

売れる営業マンは顧客が商品を買う目的、いわゆる、顧客の購入心理を読んでセールストークを構築している。顧客にとって腑に落ちるセールストークを展開することで、売上成約率を格段に上げている。