中小企業の社長にとって、できない社員を教育することほど骨の折れる仕事はないと思う。
とくに起業まもない会社や中間管理職のいない会社は、社長自身ができない社員を教育する役割を担うことになるので相当な苦労を強いられる。
この記事では、できない社員を教育する方法について、詳しく解説する。
中小企業の社長にとって、できない社員を教育することほど骨の折れる仕事はないと思うが、社員教育なくして、会社の成長はあり得ない。
事業は人なりと云われるように、社員教育は企業経営の最重要課題であり、社員教育の出来不出来によって会社の盛衰が決まる。
従って、できる社員だろうが、できない社員だろうが、一定のレベルまで社員を育てることが企業成長の絶対条件になる。
当然ながら、社員教育をおろそかにすると、組織力が低下し、時を待たずして企業の衰退リスクが表面化する。
起業まもない会社や中間管理職のいない会社は、社長自身ができない社員を教育する役割を担うことになるので苦労も多いが、社員教育は、決しておざなりにしてはならない。
できない社員を教育するうえで抑えるべきポイントは「できないことをなじらないこと」だ。
踊らぬ踊りは踊れないと云われるように、何事も体験と経験なしに体得することは難しいものだ。
できない社員を教育するうえで大切なのは、数回の失敗でできないことをなじるのではなく、できないことに試みるチャレンジ精神や向上心を持続させることだ。
例えば、幼い子がはじめて皿洗いを手伝っている際中に誤ってお皿を割ってしまった場合、母親がその過ちを頭からなじった場合、その子はどんな気持ちになるだろうか?
たった一回の失敗がトラウマになって、チャレンジ精神が低下するのは目に見えて理解できるだろう。
できない社員を育てるうえで短気は損気である。
できない社員を教育する場合は、できないことをなじることなく、できないことに試みるチャレンジ精神や向上心を育む「できない社員の支援を諦めない精神」を持つことが大切なのだ。
できない社員を教育する効果的な方法は様々あるが、以下に、すぐに実践できる2つの方法を解説する。
ひとつは「見本を見せる」、もう一つは「動画の活用」である。できない社員を育てるそれぞれの効果的教育手法について詳しく解説する。
できない社員を育てるうえで「見本をみせる」方法はじつに効果的だ。
例えば、仏教の写経などは、文字の上手下手関係なく、見本の文字に従って書くだけで筆記が上達した気分になる。
できない社員を教育する要領も同じで、精度の高い見本を提示することができれば、そこに向かって正しい努力ができるようになり、比較的短期間で教育効果が実を結ぶ。
教育効果を高めるには、譜面だけではなく完成見本を示す演奏の音源を聴かせる、或いは、レシピだけでなく完成見本を示す実際の料理を食べさせる、はたまた、型絵だけでなく完成見本を示す演武を見せる、といった創意工夫が必要なのだ。
見本となり得る教育教材が充実すると、できない社員の教育効率が高まり、自ずと、教育の手間と苦労が軽減される。
できない社員を育てるうえで「動画の活用」もじつに効果的だ。
例えば、新人教育の風景を動画に収め、その動画を教育教材として活用すると、教育にかかる時間を相当短縮できる。
一度、動画教材を作成してしまえば半永久的に活用できるし、スマホ等でどこでもいつでも閲覧できるので、覚える方も自分のペースでいつでも復習することができる。
また、動画による作業マニュアルは紙面よりリアリティーがあり再現性に富んでいるので、教育教材として活用すると教育の効率がみるみる上がる。
さらに、教え方のマニュアルにもなるので、教える側の教材としても有効に活用できる。
動画による教育教材は、教える側、教えられる側、双方に教育メリットがあるのでおススメの方法だ。