人事評価の効果的マトリックス|能力開発に役立つ評価基準2

人事評価の効果的マトリックス|能力開発に役立つ評価基準2

 

明快な人事評価の基準は、社員の能力開発と離職防止に役立つ。

 

なぜなら、明快な人事評価の基準があれば、社員自身がその基準に自分の能力を照らし合わせて何をすべきかを考え、自主的に能力開発に努めるようになるからだ。

 

当然ながら、経営者が明快な人事評価の基準を持ち合わせていなければ、社員の能力開発を手助けすることはできない。加えて、曖昧な人事評価が蔓延し、社員の反発や離職を生み出すリスクが高まるばかりになる。

 

社員の自主的な能力開発環境を整えて、なお且つ、離職を防ぐには、経営者が然るべき人事評価の基準を持つことが欠かせないが、この記事では、人事評価の効果的マトリックスについて、詳しく解説する。

 

 

人事評価の効果的マトリックス

 

社員の能力開発と離職防止に役立つ人事評価の基準は、大きく分けて2つある。

 

ひとつは、「やる気の高低」、ふたつ目は「スキルの高低」だ。社員のパフォーマンスはやる気×スキルのレベルが上がるほど高まる。下図は、人事評価基準のマトリックスになる。

 

人事評価基準のマトリックス

 

エースは、能力もヤル気もある経営幹部、若しくは、経営幹部候補の社員が該当する。エース候補の教育係りに任命し、多くのエースを生み出す役割を与えると良い。

 

エース候補は、ヤル気はあるが能力が不足している人材で、能力向上が必要な社員が該当する。能力を開発するために様々な課題を与えると良い。

 

問題社員は、能力はあるがやる気がない人材で、自己変革が必要な社員が該当する。古参社員に多いタイプだが、得意分野に特化、マンツーマン指導、思い切って部下を付ける、或いは、部下の指導係りに任命するなど等の施策でやる気を促すと良い。

 

諦め社員は、能力もヤル気も失っている人材で、組織のお荷物からの脱却が必要な社員が該当する。丁寧にヒアリングし、長所を見出す、根気強く教育する、エース社員に同伴させるなど等、その社員に合ったオーダーメイドの方法でやる気を促すと良い。

 

この4つの基準をベースに人事評価マトリックス(社員マップ)を作ると、自ずと、社員の能力開発と離職防止に役立つ人事評価基準が出来上がる。

 

 

人事評価マトリックスの運用方法

 

人事評価マトリックス運用は、社員マップを作ることから始める。

 

やる気の高低とスキルの高低の評価者は、社員本人、部課長、社長の3者で行い、全社員の人事評価の分布をマップ化し、組織力の総合力と個人能力の実態を把握する。

 

やる気とスキルの評価基準は下表の通りになる。

 

人事評価マトリックスの基準
評価項目 基準解説
やる気が高い 明るい、プラス思考、変化への耐性が強い、自己依存(すべての原因は自分にある)、自己奮起(自分を奮起させる)、自己責任(他人のせいにしない)、自己評価(陰で自己努力ができる)
やる気が低い 暗い、マイナス思考、変化への耐性が弱い、他者依存(すべての原因は他人にある)、他者奮起(他人に苦労させる)、他者責任(他人のせいにする)、他者評価(他人に評価されることしかやらない)
スキルが高い 各業務・各階層(一般社員、管理職、役員)に応じてスキル評価の基準を作成する
スキルが低い 各業務・各階層(一般社員、管理職、役員)に応じてスキル評価の基準を作成する

 

上表のように人事評価マトリックスの基準を明快にすると、社員の合理的な人事評価と能力開発を手助けする環境が自ずと整備される。

 

 

人事評価マトリックスの運用効果

 

人事評価のマトリックスが会社の隅々まで定着すると、様々な効果が生まれる。

 

例えば、能力はあるがやる気のない社員、或いは、やる気も能力も失っている社員が少なくなり、やる気のある前向きな社員が多くなる。当然ながら、やる気のある社員が増えるほど、能力開発の成長スピードは一段と加速し、業績も飛躍する。

 

また、人事評価の基準が明快だと、会社評価と本人評価のギャップも少なくなり、社員の能力不足を合理的かつ効果的にフォローすることもできる。

 

或いは、理念も哲学もない行き当たりバッタリの経営から抜け出すためのツールとしても有効に機能する。

 

➡NEXT「人事評価の効果的レーダーチャート|能力開発に役立つ評価基準3」へ

 

 

 

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