後継者が会社経営で成功する事業承継の基本ステップ

後継者が会社経営で成功する事業承継の基本ステップ

 

後継者が会社経営で成功するには、それ相応の準備が不可欠で、ココの詰めが甘いと事業承継の失敗リスクが高まる。

 

例えば、後継ぎ(実子)が自動的に後継者として指名され、準備不足、或いは、能力不足のまま事業承継を迎える中小企業は珍しくないが、後継者の経営能力が不十分だと高確率で会社経営に失敗する。

 

この記事では、後継者が会社経営で成功する事業承継の基本ステップについて、詳しく解説する。

 

 

経営準備【充電】

 

後継者に指名された、或いは、後継者の自覚を持った段階で始めることは「経営の勉強」になる。

 

一度、経営者になると余裕を持って経営の勉強に取り組む時間がなくなるので、後継者の期間に如何に勉強するかが、事業承継後の会社経営の盛衰を分かつ。

 

経営者として成功したければ財務会計知識は必須で、この他にも、先代の経営理論、現場の苦労、業界特性、ビジネスモデルの強みと弱み、顧客や取引先分析、社員の能力や性格分析など等、後継者の立場で勉強できることは沢山ある。

 

この段階で経営の勉強に取り組むほど、先代や社員の苦労が深く理解でき、自ずと周囲に対する感謝の気持ちや謙虚な姿勢が身につく。また、経営者としての覚悟もより強固になる。

 

 

経営体得【助走】

 

後継者としての準備(充電)期間が済んで、晴れて社長の座に就いた後は実際の会社経営を体得することが欠かせない。

 

経営者としてのマインドセットは不可欠で、特に、全ての責任を自分に帰結する経営者マインドは成功の絶対条件になる。

 

また、先代の経営手法をしっかり体得し、少なくとも1年間は先代と変わらぬ経営手法で数字(実績)を上げて、周囲(社員・顧客・取引先・銀行等)を安心させなければならない。

 

後継者の立場と経営者の立場ではプレッシャーもストレスも雲泥の差がある。しかも、後継者に対する周囲の目線は非常に厳しい。従って、波風を立てずに先代の会社経営を引き継ぎ、先代の会社経営を自分自身に馴染ませながら、会社の課題や問題点を洗い出すことが大切だ。

 

 

経営実践【加速】

 

先代の会社経営が体得できたら、漸く自分らしい会社経営の実践が可能になる。

 

助走期間で培った「自分だったらこうする」或いは「会社の成長を阻む経営課題の解消」を徐々に実践し、会社の成長を一段と加速させ、後継者から経営者に脱皮するステージになる。

 

会社の成長を加速するには、経営健全化と業務効率化の二つが不可欠だ。

 

経営健全化は黒字経営とキャッシュフロー(現金収支)のプラスが絶対条件になる。目標としては、売上成長率5%以上、粗利高営業利益率10%以上が健全化の目安になる。また、風通しの良い組織作りや顧客目線の仕事が当たり前にできる環境作りも欠かせない。

 

業務効率化はITツールの活用やデジタル化を推進し、業務コストを下げる一方で、情報の共有度を上げて、顧客接点の多い外向きの仕事(営業・販売)を充実させることが正攻法になる。製造系の会社は、低コストかつ効率的な製造体制を確立し、品質と技術力を磨くことが正攻法になる。

 

 

成長戦略展開【飛躍】

 

後継者が経営者へと脱皮し、自分らしい経営スタイル(経営健全化・事業効率化等)が確立できたら、成長戦略を展開し、会社を更に飛躍させる最終ステージに進む。

 

成長戦略の展開は、新商品・新市場への挑戦、マーケット開発・拡大、人財投資と設備投資の推進など等、様々あるが、大切なことは小さくスタートさせて失敗リスクを最小に止める努力を忘れないことだ。

 

また、後継者特有の時代感覚を活かして、数年先の経営環境や異業種ビジネス等を客観視し、ユニークな事業構想を考えることも欠かせない。

 

更に、成長戦略は、事業デザインとセンスがモノをいうので、色んな階層の社員の意見が集まる風通しの良い組織作りも大切になる。

 

 

後継者が会社経営で成功する方法

 

後継者が会社経営で成功するには、それ相応の準備が不可欠で、ココの詰めが甘いと事業承継の失敗リスクが高まる。

 

充電期間はしっかり経営の勉強に取り組み、助走期間は先代の会社経営を体得する。そして、加速期間は経営健全化と業務効率化の推進と共に経営者への脱皮を成し遂げ、最後に成長戦略を展開し、更なる飛躍を遂げる。

 

これが後継者の成功パターンであり、事業承継の基本ステップになる。特に、最初の充電期間(経営準備)と助走期間(経営体得)は最重要で、ここの取り組みが充実するほど、事業承継の成功確率が上がる。

 

伊藤のワンポイント

後継者として先代から事業承継した会社を発展させることは容易ではありません。先代社長の苦労には及ばないわけですし、初めての社長業な訳ですから当然といえば当然です。だからこそ、経営の準備と経営の体得が重要になります。ここがしっかりできれば事業承継の成功確率は自ずと上がります。

 

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