プロ経営者になるための最短方法とは|プロ経営者の条件とは

 

プロになりたければ、プロに学ぶのが一番早い。

 

なぜなら、独学というあやふやな環境では、素人レベルから抜け出すのに時間がかかり、なかなかプロになることができないからだ。

 

会社経営においても、この真理は変わらず、プロ経営者になりたければ、プロ経営者に学ぶのが最も効率的かつ効果的な方法である。

 

この記事では、プロ経営者になるための最短方法について、詳しく解説する。

 

 

プロ経営者の条件

 

プロ経営者になるために教えを乞う経営のプロは社内と社外のどちらでも問題ないが、自分よりも先行して成功しているプロフェッショナルを選ぶ必要がある。

 

例えば、社内であれば創業者や先代経営者、社外であれば経営コンサルタントが適任といえる。

 

但し、欧米諸国に比べると、日本のコンサルタントは非常にプロ意識の低い人間も紛れ込んでいるので人選には注意が必要で、人選を間違えるとプロ経営者の道が遠のく。

 

プロ経営者の絶対条件を挙げると次の3つがある。

 

▶安定経営を実現する“経営ブレーン”

 

▶経営課題を解決する“経営ドクター”

 

▶経営者の孤独を解消する“メンター”

 

プロ経営者には、会社の安定経営を確立する処方箋の提示力、経営改革(外科的手術)を遂行する経営技術力、そして、経営者の孤独を和らげる精神安定剤的な能力が備わっている。

 

まさにブレーンであり、ドクターであり、メンターであるというのがプロ経営者の条件になる。

 

プロ経営者になりたければ、このような条件が備わったプロ経営者から教えを受けるのが最短の方法になる。

 

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経営者がプロになれば業績が伸びる

 

業績の伸び悩みを抱えている中小企業は少なくないが、経営者がプロレベルに近づくだけで業績は簡単に伸びる

 

なぜなら、トップダウン構造にある中小企業は、経営者の能力が業績に比例するからだ。つまり、中小企業はプロ経営者としてのレベル次第で、会社の盛衰が決まる。

 

中小企業の成功ノウハウは企業の数ほどあるが、自社の成功ノウハウを見出すためには、経営課題を丹念に発掘・解消することが欠かせず、そのためにはプロレベルの経営能力が不可欠になる。

 

会社経営はとても繊細なので、経営課題を見落とすと簡単に行き詰る。わたし自身、倒産の危機に瀕した中小企業を幾度と見てきたが、原因を辿ると大概は経営課題の見落としに集約される。

 

従って、安定経営を実現するには、プロ経営者としての知識と経験を身につけ、丹念に経営課題を解決するしかない。

 

絶えず生じる経営課題を素早く解決する能力こそがプロ経営者の条件であり、このスキルに不安や不足を自覚しているようなら、自己研鑽のために早急にプロ経営者の教えを受けることをお薦めする。

 

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プロ経営者を活用している経営者の数は?

 

プロ経営者を上手に活用している経営者は決して多くない。

 

例えば、倒産の危機に瀕した中小企業に調査で入ってみると、大概の会社でコンサルタントが在籍した形跡が残っているが、経営のプロに遭遇したことは一度もない。

 

会社が成長するどころか、会社が衰退してしまっているわけなので、経営のプロではないのは明らかだが、この手のケースは実に多くの中小企業で起きている。

 

コンサルミスマッチの原因は、経営者の成功ビジョンが明確になっていない、或いは、経営者にコンサル能力を見極めるセンスが無かった等の要因が挙げられるが、これでは、せっかく投じたお金も時間も無駄になる。

 

当然ながら、依頼主である経営者が、プロ経営者になることもない。

 

また、税理士の先生が経営のプロと信じている経営者も数多くいるが、税理士は税務のプロではあるが、決して経営のプロではない。

 

税理士の指導に基づいて会社が良くなったという話は聞かないし、そもそも税理士の側も経営指導する義務も責任も負っていない。

 

一年間で企業が倒産(清算・廃業含む)する件数は約2万5千社に上り、倒産企業の大部分に顧問税理士の存在がいるが、このことからも税理士が経営のプロとして責任を負っていないことが分かると思う。

 

因みに、下記チェックリストに1つでも当てはまる場合は、その税理士の経営アドバイスは参考にならないと思った方が良い。

 

☑顧問料が月額5万円以下

 

☑費用の仕訳勘定科目の種類が少ない

 

☑月次決算書の作成を税理士に丸投げしている

 

☑月次決算書の仕上がりが月初1週間以内に上がってこない

 

☑減価償却や接待交際費等の経費を調整して利益操作している

 

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プロ経営者になりたければ変化を受け入れるしかない

 

プロ経営者になるためには、自分よりも先行して成功しているプロ経営者に学ぶ必要があると解説したが、他人を受け入れることに抵抗感を覚える気持ちも理解できる。

 

なぜなら普通の人は、他人を受け入れる変化、或いは、新たにお金と時間を投じる変化を気にして、はじめの一歩に躊躇するからだ。

 

波風の立たないストレスフリーな日々は、変化のない平々凡々の日々を過ごすのが一番である。

 

しかし、そのような平々凡々な日々から成長や進歩は生まれず、どこかで新たな一歩を踏み出さない限り、今の自分を超えることはできない

 

経営者には、会社を成長発展に導く責務がある。

 

プロ経営者からの教えや新たな領域に一歩踏み入れる変化を進んで受け入れるくらいの気概がなければ、会社の成長発展をけん引することはできない。

 

進んで変化を受け入れる姿勢が自己の能力を引き上げ、強いては、会社の成長発展をけん引する原動力を生み出すのだ。