わたしは経営コンサルタントとして数多くの中小企業の経営に関わってきた。
様々な企業の盛衰を見てきてつくづく思うのは、会社の成長は経営者の良し悪しで決まる、ということだ。
トップダウン構造にある中小企業においては、社長の能力次第で業績が決まるといっても過言ではなく、事実、良い経営者がいる会社の業績は例外なく伸びている。
この記事では、最低限、身につけるべき良い社長の条件について、順を追って詳しく解説する。
一つでも劣っている条件があると、そこが弱点となって、企業衰退の原因を作りかねないので、自身の経営能力と照らし合わせて、定期的にセルフチェックすることをお薦めする。
良い経営者の条件1は「決断力」である。
経営者の仕事は決断することと云われるように、優れた決断力は、良い経営者の絶対条件といって過言ではない。
優れた決断力支える要因は様々あるが、なかでも、決断のスピードは速いほど良い。なぜなら、経営者が決断しなければ、会社の成長がそこで止まってしまうからだ。
わたし自身、決断には数秒の時間しか割かないし、業績を伸ばしている良い経営者ほど、決断のスピードが速い。
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良い経営者の条件2は「実行力」である。
経営者の実行力は、企業の成長を決定づける重要な能力なので、良い経営者の条件に欠かせない。
経営者自らが会社の先頭に立って実行力(リーダーシップ)を発揮している会社は、例外なく業績を伸ばしている。
経営者の実行力で一番大切なのは、社員の見本になり得るお手本を示せるか否かである。
例えば、口先だけで行動が伴わない社長の指図は社員の反発を招くだけで、会社の成長に貢献することはないが、物事を口だけでなく、行動でも示すことができる優れた社長の実行力は、間違いなく会社の成長に貢献する。
新しい環境や物事であっても、物怖じすることなく全力で体当たりできる実行力は、間違いなく、会社の明るい未来を形作る。
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良い経営者の条件3は「責任感」である。
会社で起こる不測の事態や社員のミスや顧客のクレームなど等、すべての責任を経営者自身に帰結できる責任感は、良い経営者の条件に不可欠である。
なぜなら、経営者に責任感がないと、社長の威厳や風格だけでなく、社長業の勘どころが全く身につかず、経営者としての成長が止まってしまうからだ。
また、責任感のない経営者の下では、組織が覇気のない集団に陥りやすくなり、組織力の低下とともに業績が悪化するケースが多い。
会社の最高責任者である経営者は、すべての責任を負う立場にある、唯一無二の存在である。決して、他人に責任転嫁できないのが、社長の立場なのだ。
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良い経営者の条件4は「数字力」である。
数字を無視した会社経営に成功はあり得ないので、良い経営者の条件として、優れた数字力は不可欠である。
たとえ優れた決断力や実行力があったとしても、その決断や実行の成否を判断するのは、事業結果のすべてが表れている会社の数字が起点となる。
つまり、優れた数字力なくして、正しい会社経営などできないのである。
事実、業績を伸ばしている多くの経営者は、優れた数字力を持っている。
たとえ数字が苦手な経営者であっても、数字力の重要性を認識している社長は、数字に強い参謀役をつけて、自身の弱点を補って業績を伸ばしている。
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良い経営者の条件5は「感謝力」である。
会社の事業活動を支える顧客、社員、取引先への感謝なくして、企業の永続性を確立することはできないので、感謝力は良い経営の条件に欠かせない。
例えば、顧客への感謝は「サービスや品質向上」に、社員への感謝は「労働環境や報酬改善」に、取引先への感謝は「売上拡大や安定経営」に自然と繋がるので、経営者の感謝力の強弱で、企業の成長発展が決まるといっても過言ではない。
当たり前だが、感謝のない会社経営を続けていては、経営破綻のリスクが高まるばかりとなる。
トップダウン構造にある中小企業においては、社長の能力次第で業績が決まるといっても過言ではなく、事実、良い経営者がいる会社の業績は例外なく伸びている。
この記事では、最低限身につけるべき良い経営の条件として「決断力・実行力・責任感・数字力・感謝力」の5つの能力について、詳しく解説した。
ひとつでも劣っている条件があると、そこが弱点となって、企業衰退の原因を作りかねないので、劣っている条件がある場合は、自身の能力研鑽、あるいは、経営参謀を活用することをお薦めする。
良い経営者の条件として5つの能力を解説しましたが、最も大切のなのは「責任感」です。社長としての責任感があれば、自身の能力研鑽も経営参謀の活用も抵抗なくできるからです。例えば、苦手分野や業績低迷を放置するような行動はなくなります。すべての経営責任を背負うことが社長の務めだと思ってください。
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