ネットショップ・通販業に有効な経営指標|ネット通販系経営者必見の業界指標

ネットショップ・通販業に有効な経営指標

 

ネットショップ・通販業は購入者が一般消費者なので、一定水準の顧客数を確保できれば安定した経営を実現しやすい業種だ。

 

とはいえ、健全な会社経営、並び、に効率のよい現場運営を実現するためには、財務諸表の分析に加えてネットショップ・通販業特有の指標を活用して、日頃から経営課題を抽出することが欠かせない。

 

この記事では、ネットショップ・通販業の経営改善をすすめる上で役立つ業界特有の経営指標について、詳しく解説する。

 

 

ネットショップ・通販業の経営改善に役立つ経営指標

 

経営改善を進めるうえで、最も即効性のある改善方法は、現場のムダムラの解消である。

 

現場のムダムラを見つけるには、財務諸表の分析だけでは不十分である。効率的に現場のムダムラを解消するには、ネットショップ・通販業特有の経営指標を活用する必要がある。

 

以下に紹介するネットショップ・通販業の経営改善に役立つ経営指標を活用(分析・目標等)すると、経営改善を効率的に進めることができる。

 

新規顧客

新規顧客とは、新規で商品を購入してくれたお客様のことである。新規顧客はネットショップの成長を支える原動力になる。新規顧客が増加しない限り、ネットショップ・通販業の事業規模は拡大しない。

 

登録顧客

登録顧客とは、商品購入者として顧客情報が登録されたお客様のことである。購入者の累計人数でもある。一般的には、登録顧客が1万人を超えると成長スピードが加速する。

 

有効顧客

有効顧客とは、一定期間内に商品を購入してくれたお客様のことである。期間は商品特性によって変わるが、購入頻度の高い商品の場合は6ヵ月購入頻度の少ない商品の場合は1年で設定する。

 

有効顧客は、一定期間の売上を構成する実働顧客である。従って、お得な情報等を発信する際の対象顧客として運用すると費用対効果が高まる。

 

また、有効顧客を貢献度別に分類すると、更にきめの細かいサービスを検討することができる。分類例は下表の通りである。

 

分類

フェーズ1

フェーズ2

フェーズ3

フェーズ4

顧客属性

新規

新規リピート

既存リピート

既存リピート

購入期間

1年以内

1年以内

1年超

1年超

購入金額

3万円以下

3万円超

 

購入期間と購入金額は取り扱う商品によって調整が必要だが、共通の傾向としてフェーズが進行するほど客単価が高くなる。また、投資効率もフェーズが進行するほど高くなる。有効顧客は、ネットショップ・通販業を運営するうえで、最も重要視すべき指標でもある。

 

離脱顧客

離脱顧客とは、商品購入後に、一定期間内に再注文(リピート)せずに離脱したお客様のことである。期間は商品特性によって変わるが、購入頻度の高い商品の場合は6ヵ月、購入頻度の少ない商品の場合は1年で設定する。新規顧客よりも離脱顧客の人数が上回ると、顧客が純減となりマイナス成長に陥る。

 

リピート顧客

リピート顧客とは、商品購入後に、一定期間内に再注文(リピート)してくれたお客様のことである。リピート顧客は、新規顧客の数分の一の獲得コストで済み、更に、新規顧客の数倍の客単価をもたらす。つまり、少ないコストで大きな利益を生み出すのが、リピート顧客の特徴になる。

 

リピート率

リピート率とは、一定期間内に購入したお客様が再注文(リピート)する割合のことである。リピート測定期間は商品特性によって変わるが、購入頻度の高い商品の場合は6ヵ月購入頻度の少ない商品の場合は1年で設定する。例えば、新規顧客100名の内、一定期間内に30名が再注文してくれた場合、(30÷100)×100=リピート率は30%になる。

 

リピート率は業界平均で約30%程度、業界によって30%~50%の範囲が適正水準である。化粧品やブランド品等、愛用性の高い分野の商品は50%を超える場合もある。

 

リピート率が高まり、固定客が増えるほど、ネットショップ・通販業の経営が安定する。サービス精神なくして、リピート率の向上はあり得ない。

 

サイトアクセス数

サイトアクセス数とは、ネットショップのサイトアクセス数(ページビュー数)のことである。一般的には1ヵ月で10万アクセスを超えると競合他社から一歩抜け出し、成長のスピードが加速する。

 

転換率

転換率とは、サイトにアクセスした後に実際に商品を購入したお客様の割合のことである。例えば、サイトアクセス数が1,000件で注文者が10名だった場合、(10÷1,000)=転換率は1%になる。

 

転換率の高低には、商品そのものの力よりも、商品ページの見た目の方が影響を及ぼす。売れているサイトを参考に商品ページを作り直すだけで転換率が上昇する場合もある。

 

客単価

客単価とは、1客あたりの売上のことである。例えば、全体の売上が月100万円で、月の購入者が100名であれば、100万円÷100名=客単価は1万円になる。また、客単価は、顧客サービスの費用対効果を計る際、或いは、新規顧客獲得のための広告宣伝費の費用対効果を計る際の基準としても活用できる。

 

購入客数×客単価

購入客数×客単価とは、全体の売上拡大を推進する公式(指標)になる。全体の売上を増やすには、購入客数か客単価の何れかを上げる努力が欠かせない。

 

購入客数を上げるにはサービス精神の高低がポイントになり、一期一会を大切に、良い印象を与えることができるか否かが分かれ道になる。なお、購入客数を上げるには、広告宣伝等の投資コストがかかるが、一般的には、購入客数よりも客単価を上げる投資コストの方が安く済む傾向にある。

 

売上高ネットショップ運営費比率

売上高ネットショップ運営比率とは、ネットショップ運営にかかる諸経費の割合を示す経営指標である。諸経費は、外部サイトの利用手数料、決済手数料、割引原資、サイト管理費用等々が含まれる。

 

例えば、売上が100万円でネットショップ運営諸経費が10万円であれば、(10÷100)×100=売上高ネットショップ運営費比率は10%になる。

 

ネットショップを外部サイトに出店する場合、売上高ネットショップ運営費比率が15%を超過することもある。従って、採算割れを防ぐ商品構成・販売戦略が大切になる。

 

 

ネットショップ・通販業の安定経営に役立つ経営指標

 

最後に、ネットショップ・通販業の安定経営に役立つ経営指標を紹介する。

 

例えば、下記の経営指標は常時モニタリングしたい指標になる。

 

経費率の水準

 

営業利益率の水準

 

人時生産性の水準

 

上記3つの経営指標の適正水準をクリアすることが、ネットショップ・通販業の成長を実現する最低限の条件といっても過言ではない。(それぞれの経営指標をクリックすると計算方法と適正水準が分かる)

 

各経営指標が適正水準に達していないネットショップ・通販業者は、早急な経営改善をおススメする。

 

➡NEXT「中小企業に適した経営指標と経営分析手法」へ

 

 

 

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