
ほとんどの人間は、他人から認められたい、尊敬されたいと願っており、
それらを承認することでモチベーションが高まることを、多くの研究者が明らかにしている。
つまり、社員の承認欲求を満たすことができれば、いつまでもモチベーションを高め続けることができる。
例えば、
褒める、認める、尊敬する、感謝する、持ち上げる等、
承認欲求を満たすアメを社員にたくさん与えるほど、社員のモチベーションは高まる。
また、承認欲求を満たした上で、報酬やボーナスを支払えば、何倍もの価値になって、会社に戻ってくる。
事実、絶大な信頼を得ている社長ほど承認欲求のコントロールが得意で、自分の承認欲求ではなく、社員の承認欲求を満たすことに全神経を注いでいる。

承認欲求を満たす「アメ」を与える一方で、
社員の成長を後押しする「ムチ」も必要だ。
苦労が少なすぎる、
すぐにフォローしてくれる、
難しい課題や仕事が与えられない、
ミスや失敗をしても全く怒られない、等
成長の起因となるムチ(厳しさ等)が少なすぎると、優秀な社員ほど自分の成長と将来のキャリアに不安を抱き、モチベーションを保つのが難しくなる。
また、甘えを許すメリハリのない職場環境は、慣れ合いや甘え合いを助長し、組織全体の仕事のパフォーマンスを著しく低下させる。
こうなると、やる気のある社員ほどモチベーションが下がり、組織の成長は鈍化、あるいは、後退する。
社員一人ひとりのストレス耐性の見極めは必要だが、
厳しさ、期待、責任、叱られる機会等のムチは、社員のモチベーションを高める大切な仕掛けだ。
皆さまもどうか、社員に対するアメとムチのバランスを塩梅良く采配し、組織のパフォーマンスを一段と高めて頂ければと思う。
(この記事は2023年9月に執筆掲載しました)