生産性向上の目的は、少ないコストで大きな利益を獲得する経営基盤の確立にある。
従って、コスト削減は生産性向上に欠かせない活動になる。また、会社経営はライバルよりも低コストで商品やサービスを提供することで企業の永続性が保たれるので、コスト削減に終わりはない。
しかし、闇雲なコスト削減は生産性の悪化リスクを高め、場合によっては、企業の寿命を縮めることもあり得る。
例えば、人員を縮小する安易なリストラ(人件費削減)は、生産性の悪化リスクが極めて高いので、できれば避けた方が良い。
人員を縮小するのではなく、社員の能力とヤル気を引き上げ、適材適所を図り、組織の最適化を絶えず推進することが生産性向上の成功条件であり、強いては、人件費削減の正攻法になる。
また、作業効率を工夫し、労働時間を削減する、或いは、作業人員を削減する等の方法も、生産性向上に役立ち、リストラせずとも人件費が削減できる有効な方法になる。
更に、時短社員やシニア社員の積極活用だけでなく、日本人と同じ待遇で迎える外国人労働者の活用も生産性向上に欠かせない取り組みなる。
何れにせよ、大半の企業の最大コストは人件費なので、如何にして人件費を抑えながら、高い生産性を発揮できる組織体制を確立するか否かが、生産性向上の重要ポイントになる。
【関連記事】社員のリストラは最悪の方法|社員に感謝し大切にする会社が発展する
生産性を向上させるコスト削減のアプローチは無限にある。
なぜなら、技術革新や進化、或いは、社会インフラの向上に伴い、絶えずコスト削減の余地が生まれるからだ。
ビジネスの世界は日進月歩なので、生産性を向上させるためのコスト削減は無限に広がり、どんな会社、どんな業種であっても、生産性を向上させるコスト削減のチャンスは転がっている。
こうしたチャンスを活かすには、客観的に現状を分析し、躊躇なく最新の技術やノウハウを吸収するチャレンジ精神が不可欠になるが、最も大切なことは、思考を停止させないことだ。
昔からのやり方だから「変わらない」、「変えられない」と思っている内は、コスト削減のチャンスに逃げられる。
思考を停止させることなく「変えられる」、「変えてやろう」と思い続けることが、チャンスを掴む秘訣であり、生産性を向上させるコスト削減を推進する原動力になる。
また、ライバルよりも低コスト且つ高い生産性の商品やサービスを提供し続けるには、目の前のビジネスに全力で取り組み、事業の付加価値を研鑽し、顧客の幸せを叶え続けることが欠かせない。
それらを成し遂げるための絶対条件は、経営健全化、業務効率化、成長戦略の展開にあり、伊藤が経営サポートしている企業は、これらの取り組みを日常的に行っている。