社長業の鉄則5|成功の前触れは失敗から来る


成功は自分たちの想像もつかないところからやってくる。


ひとつの成功が次の成功の前触れになることは殆どなく、多くの場合、成功の前触れは失敗から来る。


例えば、失敗しなければやってみようという気にならなかったことは、自分の人生や会社経営を振り返れば、誰しも経験があると思う。


失敗がきっかけで新しいことを始め、それが成功を引き寄せることは珍しいことではなく、むしろ、成功の必然と言っても過言ではない。


今いるどん底は成功の出発点になるかも知れない。


最悪の事態は、最高の結果を招くきっかけになるかも知れない。


どんな窮地に追い込まれても、成功の可能性はゼロにはならない。


だからこそ、失敗を分析し、そこから成功のヒントを学ぶことが大切だ。


成功者ほど失敗から貪欲に学ぶ


成功者ほど、


失敗から学ぶ姿勢を徹底している。


グーグル創業者のラリー・ペイジは「早く失敗して成功に近づけ」が口癖だった。


元ラグビー日本代表ヘッドコーチのエディー・ジョーンズは「失敗した時に必ず学ぶチャンスが訪れる。失敗して、前に進む。この繰り返しが勝つためのプロセスだ」と言った。


また、成功者ほど、成功したと思った瞬間に、失敗が始まることをよく理解しているので、成功体験に執着がなく、いつも失敗に敏感だ。


失敗は成功のチャンスだ。


だから、失敗の分析を雑に終わらせたり、失敗の責任を誰かに押し付けて終わりにしたりするのは、とてももったいないことだ。


業績の好不調を問わず、日常的に失敗に目を向けることは、未来の安定経営を確立するうえでとても効果的だ。


皆さまもどうか、失敗を前向きにとらえて成功のヒントやチャンスを引き寄せて頂ければと思う。


(この記事は2023年9月に執筆掲載しました)


筆者プロフィール

ビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」