未来経営の実践が繁栄を引き寄せる|簡単・継続・効果バツグン社長業の中で重要なのは、決断・現状改善・未来創造だ。とくに、新しい未来を創造する「未来経営」の実践は、決断や現状改善に大きな影響を及ぼす。この記事では、未来経営の重要性と具体的実践方法について、詳しく解説する。100年後の未来あなたは100年後の未来を想像したことがあるだろうか?技術革新は想像を超えるスピードで進み、社会は今とはずいぶん様変わりしているだろう。未来のテクノロジーは社会だけでなく、働き方や生き方にも大きな影響を与え、会社経営を取り巻く環境は激変しているかも知れない。労働の自動化や遠隔操作の範囲は今よりはるかに拡大し、人間の活躍の場はAIやロボットにどんどん置き換わるだろう。社会や経済の変容だけではない。数十年後には地球の人口がピークアウトし、世界経済は縮小の一途をたどる予測もある。厳しい財政負担、社会保障システムの限界、地球規模の環境破壊、予測不能な軍事衝突など、経済不安に直結するマイナスリスクも沢山ある。それでもわたしは、今よりも未来の方が希望に溢れていると思う。なぜなら、わたしたち自身の意志と行動で、未来を創ることができるからだ。日本企業の未来は?日本は世界一の長寿大国だ。しかも、人だけではなく、会社も世界一の長寿大国だ。創業百年を超える会社は全世界に8万社ほどあるが、その4割は日本の会社だ。二位の米国は2割程度、英国はわずか2%程度なので、いかに日本が突出しているかが分かるだろう。だからと言って、創業百年を超える老舗企業の経営理論を語るつもりはない。未来の経済トレンドやテクノロジーにフィットする百年後の企業像を語るつもりもない。経済やテクノロジーは日進月歩のごとく変化するし、創業百年といえども、公共投資や補助金投入、運転資金の借入、業界を守るための規制や関税のおかげで生きながらえている会社もあるからだ。こうした会社は、公共投資縮小、金融引き締め、規制緩和、関税撤廃などによって存続の危機にさらされる。長く続くことが、明るい未来を創る経営とは限らないのだ。未来経営の実践と実績明るい未来を創るには、今この瞬間の事業活動を最適化し続ける必要がある。事業活動を最適化するためのビジョンや判断基準を持って、一歩一歩、確かな実績を積み上げることが欠かせない。その小さな積み重ねの連続が、100年先の安定経営に繋がる。未来は良くなる、良くしていけると考えていれば、前向きな会社経営が定着し、成果に繋がりやすくなる。事実、未来は良くなると思い込んでいる人々ほど、世界を変えるようなイノベーションを生み出している。わたしの独立当初のクライアントはわずか2社、年間の合算業績は売上2.5億円、利益5百万円程度だった。どちらも小さな会社だったが、キラリと輝くものを持っている良い会社だった。そこから様々な業種業態の会社様との出会いがあり、今現在のサポート先の合算業績は、売上55億円、利益5億円を超えた。おかげさまで超優良な企業体を構成しているが、これから3年後、合算業績は100億円を超え、利益は15億円を超えることがほぼ確定している。未来が伸びる会社と落ちる会社未来の業績を拡大する秘訣は、とても簡単だ。未来は良くなる、良くしていけると考えて、今この瞬間の事業活動を最適化するだけだ。どんな状況下でも、どうやって成長企業に変えるのか、どうやってオンリーワン企業に変えるのかを日々真剣に考えて、進んで変化を巻き起こすのだ。会社が多少安定したり、少し苦しくなったりすると、殆どの方は現実から目を背け、楽な方に思考が流されがちになる。こうなると衰退するのは時間の問題だ。本来やるべき事は後回しになり、事業活動の質はどんどん低下する。そして、少しのきっかけで倒産の危機に瀕する。企業は自壊によって衰退する。災害や戦争などの天災を除き、殆どの会社は、景気悪化やライバルの台頭等の外部要因で衰退するのではなく、経営者の決断ミスや力量不足によって衰退する。だからこそ、経営者が確かなビジョンや判断基準を持って、事業活動を最適化し続けることが大切なのだ。世の中の進化や変化と共に、会社経営の難易度は上がる一方だ。それでも、未来を見通し、その未来に先手を打つ、あるいは、理想の未来を掲げて、その未来を実現する「未来経営」を実践すれば、着実に明るい未来が拓かれる。未来経営の成果は経営者が創る会社の未来をつくるのは、他の誰でもない。経営者自身の考え方と言葉と行動だ。つまり、自分の考え方と言葉と行動を磨く姿勢が、明るい未来を引き寄せるのだ。わたしのサポートスタイルはマンツーマンだ。コミュニティを作り、型にはめるような指導をするのではなく、一人ひとりの経営者と向き合い、より良い考え方と言葉と行動になるよう伴走している。決断はいつも経営者に委ねる。誰かに依存することなく、自分の力で自立していくので、その人本来の才能がどんどん開花する。誰にも真似できない自分だけの才能が身につくと、その人の魅力はますます輝きを放つ。お客様や社員を魅了するだけでなく、次世代の後継者にも良い影響を与える。だから、会社が未来に残る。誰かの真似をするのではなく、自分らしく、自分にしかできない会社経営を実践することが、明るい未来を引き寄せる確かな方法だ。(この記事は2023年9月に執筆掲載しました)筆者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」